JR原当麻駅から車で10分ほどのところに「史跡田名向原遺跡公園」と「旧石器ハテナ館」、そこから車で10分走ると「史跡勝坂遺跡公園」があります。
私は、12月定例会議で、ここにある遺跡の保存・継承、そして整備と普及を求め、一般質問を致しました。
【田名向原遺跡の修復・復旧を】
史跡田名向原遺跡公園には、そこで発見された約2万年前の後期旧石器時代の住居跡の遺構、そして約5千年前の縄文時代中期の竪穴住居の復元、さらに約1400年前の古墳時代後期の小型円墳の復元が保存されています。
田名向原遺跡について教育長は、「適切な保存・継承に努めていく」と答弁しましたが、遺跡公園が公開されてから8年間、保存整備の予算が計上されていません。
住居跡の遺構の復元構築物はひびや剥がれがあり、竪穴住居レプリカは昨年8月の火災で全焼したままになっています。 来年度は予算計上し、修復・復旧を求めました。
【一目でわかるハテナ館に】
遺跡公園の東側、県道48号線を挟んだ向かい側にある旧石器ハテナ館(「旧石器時代学習館」)には、展示室、実習・講習室が備えられ、小学生をはじめ市内外から見学に訪れています。
館外のスロープには横断幕が2枚吊るされていますが、日に焼けて文字が見えなく、県道からもこの建物が何なのかわかりません。
スロープ下のコンクリート擁壁や屋根を活用して、ここが「旧石器ハテナ館」だと一目でわかるようにすることが必要ではないかと質したところ、「学習施設を考慮しながら手法を検討する」と答弁がありました。
また多くの小学校から授業の一環として来館できるようにシャトルバスを運行することを要望しました。
【整備が必要な勝坂遺跡】
史跡勝坂遺跡公園には、約5千年前の縄文時代中期の大集落跡があり、60軒以上の住居跡が発見され、現在、竪穴住居1軒、敷石住居1軒が復元されており、建物の中に入ることもできます。
勝坂遺跡公園は、駐車場や段丘の上にある遺跡までの園路の再整備が必要であることを質したところ、「歩きやすさに配慮した路面の修繕に努める」との答弁がありました。
【来園しやすい広報を】
田名向原遺跡、旧石器ハテナ館、勝坂遺跡の場所が分かりづらいため、圏央道インターチェンジ出口から誘導看板を要所要所に設置するなど来園者にわかりやすい案内をしたり、市内の遺跡マップを作成し、区役所、公民館、博物館、図書館などに配置して一層の広報を図ることを質しました。
それに対しては「案内表示や市内遺跡マップの作成を含め検討していく」と前向きな答弁がありました。
また、バス路線が不便なため、JR原当麻駅から田名向原遺跡を回り勝坂遺跡、そしてJR原当麻駅へと循環するバスの運行を求めました。