2018年10月24日水曜日

相模大野から伊勢丹撤退

 伊勢丹相模原店が来年9月に閉店することが発表されました。
 伊勢丹は、米軍医療センター跡地に1990年9月にオープンし、93年には行幸道路向かいに生活雑貨などを扱うA・B館を増設し、売り上げを伸ばしてきましたが、「地域内での競合が厳しくなり、恒常的な赤字で損失を累積してきた」と説明しています。



【駅前大型開発を進めてきた相模原市】
 相模原市は1980年代に相模大野駅前の大型開発を進め、大野駅前商店街を立ち退かせ、ペデストリアンデッキやコリドー街をつくり百貨店伊勢丹を誘致しました。
 その後、駅前再開発をおこない、大野銀座通り商店街から多くの商店を立ち退かせ、2013年にはボーノ相模大野がオープンしました。
 このように相模原市は、地元商店街・商店を無くして、大型店の出店させ、相模大野駅周辺の「まち」を一変させてきました。

【グリンホールや図書館への伊勢丹所有の通路はどうなる‽】
 グリンホールや図書館に向かう伊勢丹店内通路や市営駐車場からの通路は伊勢丹所有のもので、撤退後、従来通り使用できるのかは全く未定です。
 買い物客だけでなく、グリーンホールや図書館利用者にとっても影響が出てきます。
 伊勢丹の撤退は、商店街や地域経済の問題にとどまらず、「まち」のあり方や住民の暮らしにも深刻な影響を及ばします。

【大型店の身勝手を許さず、住民が暮らしやすいまちづくりを】
 地域社会への貢献は、企業の社会的責任です。今回の伊勢丹の閉店は、市も全く知らされていない一方的な通告であり、このような身勝手は許されません。
 大型店が撤退する場合は、一定期間の予告、自治体との事前協議、代償措置などを義務付けるルールをつくる必要があります。
 大型店の身勝手を許さず、地域の主人公である住民が暮らしやすい「まち」にするために、中小商店・商店街の値打ちが発揮されるまちづくりをすすめていくことが求められます。